あなたは美容と健康を追求するために、水素水が良いと聞いたことがありますか？一方で、”それは騙されているだけよ！”という声も聞こえてきて、どちらが真実なのか戸惑いませんか？

ここで水素水が詐欺だと言われる理由を明らかにしていきましょう。

水素水は本当に美容と健康に良いの？

私たちの身体は、生命活動のエネルギーを生成するために酸素を取り入れます。その際、酸素の約2%が活性酸素というものに変わるとされています。この活性酸素は、ウイルスや細菌から身体を守る役割を果たすものですが、一部が悪玉活性酸素と呼ばれる身体に有害な活性酸素に変化します。

活性酸素が過剰になると、正常な細胞や遺伝子まで攻撃し、錆びつかせます。この酸化反応は連鎖的に進行し、シミやシワなどのエイジング現象を引き起こしたり、様々な病気の原因となる可能性があります。

そこで、注目されるのが水素の存在です。水素は「悪玉活性酸素と結びつき、水に変化させる」働きにより、活性酸素を取り除きます。水素が抗酸化物質として優れている点は、良い活性酸素には反応せず、悪玉活性酸素だけを無害な水に変えるということ。さらに、水素は宇宙で最も小さい元素であり、体内のどこにでも通り抜けて行くことができます。この特性により、脳や細胞内へも到達できる優秀な抗酸化物質とされています。ですので、健康的なライフスタイルの一部として、水素の摂取を考えることは理にかなっています。

何故水素水はインチキだと言わるのか？

では、なぜ水素水は詐欺だと言われるの？

その答えは実にシンプルです。市場に出回っている水素水と銘打たれた製品の中には、実は水素がほとんど含まれていないものが存在していたからなのです。

数年前から水素水はブームになり、様々なメーカーから販売され、ドラッグストアやコンビニでも手に入るようになりました。この現象自体は悪いことではありませんが、問題はその水素水の品質です。

水素は世界で最も小さな元素であり、ペットボトルなどに入れられている水素は簡単に脱出してしまいます。つまり、製造時点では水素が含まれていたとしても、私たちが飲む時点で、水素はほとんどなくなってしまうのです。また、ペットボトルではなくても、水素が高濃度であるとされていても、実際にはほとんど含まれていない場合もあります。

2017年頃に、消費者庁が水素水や水素サプリメントを販売している企業に対して、商品に水素がほとんど含まれていない事態への対策を求め、消費者に注意を呼びかけるニュースが出ました。

さらに、「がんに効く」というような誤った主張で水素水を販売している業者に対しては、一部で営業停止命令が出されています。

一方で、間違えてはいけないことは、水素が医薬品ではなく、「癌を治す」という科学的証拠は現時点では存在しないということです。

水素について確実に言えることは、「活性酸素を除去する」という抗酸化効果だけです。

そんなこと言われても、結局病気や美容には効果がないのでは、と思われるかもしれません。しかし、活性酸素は様々な病気や老化を引き起こす大きな原因の一つです。だからこそ、活性酸素を除去することは、病気の予防や老化防止には非常に有効だと考えられています。そして、その活性酸素の除去は、ビタミンCやポリフェノールなど、食品から摂取することでも可能です。水素は、その中でも優れた抗酸化作用を持つ一つの要素なのです。

一部の製品が劣悪な品質であったことから、水素＝詐欺という印象を強く持つ方が増えましたが、水素は活性酸素除去においては有効ですので、ぜひ日常から体内に取り組んでくださいね。